こきりこ節
富山県南砺市の五箇山地方に古くから伝わる民謡、こきりこ節。日本最古級とされるこの歌は、五穀豊穣への感謝と祈りを込めて歌い継がれてきました。国の無形民俗文化財にも選択されており、素朴で力強い調べが今も多くの人々を魅了しています。
地方(じかた): 男性は折烏帽子をかぶり直垂(ひたたれ)姿、女性は立烏帽子をかぶり水干(すいかん)と朱袴の白拍子(しらびょうし)姿で演奏します。 こきりこ(筑子・小切り子): 放下(ほうか)師が大道芸に使用した竹に由来します。長さ七寸五分(およそ23cm)に切った煤竹(すす竹)2本を指で回して打ち鳴らします。「こきりこの竹は七寸五分じゃ 長いは袖のかなかい(引っ掛かるの意)じゃ」という歌詞にもあるように、着物の袖に引っかからない最適な長さとされています。 棒ざさら・摺りざさら: 細かく裂いた竹の束と、のこぎりの歯のように溝をつけた木の棒にこすり合わせて音を出す田楽楽器です。 鍬金(くわがね): 田楽で使われるもので、農具である鍬の鉄部分を外し、紐で吊り下げて打ち鳴らします。 篠笛、小鼓、平太鼓: これらの楽器も演奏に用いられます。
踊り手: びんざさら(板ざさら): 短冊形の薄い木の板108枚を紐で連ねた楽器。両端を持ち、手首のスナップを使って板を打ち合わせて音を出します。板が108枚なのは、人間の百八の煩悩を払い清めるという意味が込められています。土産物としても販売されています。
踊りささら踊り: びんざさらを手にして踊る、力強く勇壮な男踊りとして最も知られています。山鳥の羽をつけた綾藺笠(あやいがさ)をかぶり、直垂姿で行われます。 しで(紙垂)竹踊り: 手にこきりこ竹に紙垂(しで)をつけた「しで竹」を持ち、神前へ奉納する意味合いを持つ女踊りです。石帯(せきたい)で結んだかつら紐を頭につけ、麻小袖姿で行われます。 手踊り: 特定の道具を持たずに踊るスタイルで、衣装は麻小袖です。総踊りの際には男女問わず多くの人々によって踊られます。
伝承活動越中五箇山筑子(こきりこ)唄保存会、越中五箇山民謡保存会、利賀むぎや節保存会、越中五箇山麦屋節保存会など これらの団体は「越中五箇山民謡民舞保存団体連合会」を結成し、相互に協力しながら民謡・民舞の保存と育成に取り組んでいます。地元の小中学校や高校でも積極的に指導が行われており、特に富山県立南砺平高等学校の郷土芸能部は、全国高等学校総合文化祭で優れた成績を収めるなど、若い世代への伝承に大きな成果を上げています。 五箇山民謡清流会 越中城端麦屋節保存会新声会 (城端地区)
こきりこ祭り みんなのうたでの紹介 その他の関連情報ザ・フォーク・クルセダーズ: アルバム『ハレンチ』に「コキリコの唄」として収録されました。 富山GRNサンダーバーズ: 野球チームの応援歌(チャンステーマ)として使用されています。 富山駅発車メロディ: 1989年から2000年頃まで、発車メロディとしてピアノアレンジバージョンが使用されていましたが、利用者からは「暗い」と不評だったため変更されました。 姫神: アルバム『青い花』に収録されています。 けいおん!: テレビアニメ第2期の劇中で歌われました。 * 寺田創一、NeoBallad、民謡ガールズ: これらのアーティストもレパートリーとして取り上げています。