電気力線
電気力線 4. 電場の強さが E [N/C] の場所に 1m 2 当たり E 本の密度で電気力線を描くことにすると、電場の強さを電気力線の密度で表現できる(下参照)。 * (細かい話なんですが、以下のことを頭に入れておいてください)
4. 電場の強さが E [N/C] の場所に 1m 2 当たり E 本の密度で電気力線を描くことにすると、電場の強さを電気力線の密度で表現できる(下参照)。* (細かい話なんですが、以下のことを頭に入れておいてください) 電場というものは3次元的に分布していて、つまり電気力線も3次元的に分布しています。これをイラストで表現すると、2次元になってしまい、これはある一つの断面を表しているだけ、ということになります。 たとえば点電荷の電場は、「距離の2乗に反比例」であるはずが、2次元イラストでは「距離に反比例」になってしまいます。イラストでは、距離が「倍」離れた地点の電気力線の密度が「半分」に見えてしまいます。本当は「1/4」です。ですから、もしイラストにおいて電場の強さを矢印で示すときは、「倍」離れた位置の矢印の長さは「半分」でなく「1/4」にして表現しなければなりません。 2次元では、半径が2倍になると円弧の長さも2倍。 3次元では、半径が2倍になると球弧の面積は4倍。
ガウスの法則始点と終点がある線分をある領域が取り囲むとき、領域の境界での線分の出入りの総計をカウントすると領域内部の始点と終点の総和が予想できます。このことをガウスの定理といいます。物理の分野では特にガウスの法則といいます。
このとき、出ていく線分は +1本とカウントし、入っていく線分は -1本とカウントします。
左図では、閉曲面内の端点は + が1個と - が1個で総計 0 個です。
左図の例では、出ていく線分は +2本で、入っていく線分は -1本で総計 +1本です。閉曲面内には端点が総計 +1個存在すると分かります。
左図の例では、出ていく線分は +2本で、入っていく線分は 0本で総計 +2本です。閉曲面内には端点が総計 +2個存在すると分かります。
左図の例では、出ていく線分は +2本で、入っていく線分は -3本で総計 -1本です。閉曲面内には端点が総計 -1個存在すると分かります。
そもそもループ状の線をカウントせず、出ていく線分は +1本で、入っていく線分は -2本で総計 -1本、と考えてもいいです。
電荷におけるガウスの法則+ q [C] の点電荷からは、いったい何本の電気力線が出ているか、考えてみます。電場の強さが E [N/C] の場所では、電場の方向に垂直な 1m 2 の断面に E 本 の電気力線が通るものとします。
電荷を中心とした半径 r の球面を考え* このとき、できれば、半径が 0.282m の球面(表面積がちょうど 1m 2 になる球)を考えてしまうと、計算が早いです。ちょっと考え方が難しいですが…。 閉じる 、この球面を何本の電気力線が通るかを求めれば、これが + q [C] から出る電気力線の本数です。
点電荷のまわりでは電場の強さは E = \(k\large>\) [N/C] であり、これは半径 r のこの球面の位置での電場の強さのことです。
といういことは 1m 2 当たり E 本、つまり \(k\large>\) 本の電気力線が通っているということです。
球面の面積は 4 πr 2 [m 2 ] ですから、球面全体を貫く電気力線の本数は
4 πr 2 × \(k\large>\) = 4 πkq [本]
ガウスの法則によれば、この球面はどんな大きさであっても 4 πkq 本です。(そもそも r が含まれていないことがそのことを示唆しています)。また点電荷でなくて、大きさと形がある電荷であっても 4 πkq 本です。
ガウスの法則
総量 Q [C] の電荷から出る電気力線の総数は 4 πkQ 本
このガウスの法則を用いて、電荷から電場を求めたり、電場から電荷を求めたりすることができます。 Q が負のときは本数も負になってしまいますが、そのときは、外から内に向かう電気力線の本数、と解釈します。正のときは湧き出しの本数で、負のときは吸い込みの本数です。あと、電気力線の本数は整数というわけではありません。電気力線は人間が決めた仮想のものですし、たとえ0.53本なんておかしいと思っても、それなら定義を「1m 2 当たり E 本」というところを「1m 2 当たり E ×100本」と変えてしまえばいいだけです。
ちなみに、 Q が +1 C の場合を考えてみますと、電気力線の本数は 4 πk 本。この電荷が真空中にあるとすると、 k = k 0 = 9.0×10 9 だから、4 πk ≒ 4×3.14×9.0×10 9 = 1.13×10 11 本、ということになります。