「三年とうげ」あらすじと内容・ポイント解説(歌ったのは誰?)
小学校3年生の国語で学習する「三年とうげ」のあらすじと、内容のポイントをわかりやすく解説。おじいさんの心の変化や、お話の場面分けのポイント、「歌ったのは誰か」など、三年とうげのお話の楽しめるところをくわしく紹介。
しばらく考えていたおじいさんは、うなずき、三年とうげで わざとひっくり返りました。そのとき「一ぺん転べば 三年で 十ぺん転べば 三十年。百ぺん転べば 三百年。こけて 転んで ひざついて、しりもちついて、でんぐり返り、長生きするとは、こりゃ めでたい。」という 歌が 聞こえます。うれしくなったおじいさんは、とうげからふもとまで転がり落ち、「百年も 二百年も 長生きできるわい。」と にこにこわらいました。こうして、おじいさんとおばあさんは 幸せに、長生きしたということです。
「三年とうげ」内容とポイント
「三年とうげ」の 場面分けごとに、 内容 ないよう とポイントを かくにんしよう。
- 始まり:場面や登場人物のしょうかい
- 出来事の起こり:ある出来事が 起こる
- 出来事のへん化:出来事がどうかわり、どうかい決していくか
- むすび:その後、どうなったか
「三年とうげ」も、「始まり」「出来事の起こり」「出来事のへん化」「むすび」という 四つの場面に分けることができるよ。場面分けは、「場所」や「登場人物」、「時間」などが かわったところをヒントにして 考えるといいよ。(「三年とうげ」の場面分けは、先生や学校によって かわるかのうせいがあるよ。)
場面がかわっていく様子を とらえながら、登場人物の セリフや行動、様子から、「登場人物が どんな気もちだったか」「登場人物の気持ちが どのようにかわったか」を 考えてみよう。
第一の場面【始まり】三年とうげのしょうかい【場所】三年とうげ【ないよう】三年とうげは、ため息の出るほど、よいながめだったよ。三年とうげには、転ぶと三年しか生きられないという 言いつたえがあったよ。
一つ目が、三年とうげのながめの美しさだね。
「美しく色づきました」とあるから、かえでなどの植物が 赤や黄色、オレンジに美しくこう葉するんだね。そして、すすきは 白く 光るんだね。春と同じように「ため息の出るほど」とあるから、秋も 思わずうっとりする いいながめであることが わかるね。
二つ目が、三年とうげの言いつたえだね。
三年とうげで 転ぶでない。三年とうげで 転んだならば、三年きりしか 生きられぬ。長生きしたけりゃ、転ぶでないぞ。三年とうげで 転んだならば、長生きしたくも 生きられぬ。
つまり、「三年とうげで転ぶと、三年きりしか生きられない」んだ。だから、村のみんなは、転ばないように、おそるおそる歩いていたよ。
この歌(言いつたえ)は「転ぶ=悪いこと、おそろしいこと」として 人々に注意をうながす歌だね。三年とうげには、村人たちの心をうっとりさせる美しさと、村人たちの心をおびえさせるおそろしさの 両方があったんだね。村人たちにとって、三年とうげは 生活や心の中に身近にあって、三年とうげの美しい自ぜんのめぐみに感しゃしながらも、そこに伝わる言いつたえを おそれながら、生きていたんじゃないかな。
第二の場面【出来事の起こり】おじいさんが 三年とうげで転ぶ【時間】ある秋のこと【場所】三年とうげ【登場人物】おじいさん・おばあさん【ないよう】おじいさんが三年とうげで転び、病気になってしまったよ。
おじいさんは 三年とうげで こしをおろしてひと息入れながら、美しいながめにうっとりしていたよ。「こしをおろして」とあるから、ゆったりとすわってながめていたんだね。
きっと「落ち着くなあ」「こんな美しいけしきが 見られるなんてありがたい」「いつまでもながめていられるな」「三年とうげは いいところだな」という 気持ちだったんじゃないかな。
ところが、おじいさんは、あんなに気をつけていたのに、石につまずいて転んでしまったよ。お日さまが西にかたむき、だんだん暗くなっていたから、石に気づかなかったのかもしれないね。
すると、おじいさんは真っ青になり、がたがたふるえたよ。なぜかというと、「気をつけていたのに転んでしまった」というこうかいや「三年しか生きられない」というふ安で、血の気がなくなってしまったんだね。
そして、家にすっとんでいき、おばあさんにしがみつき、おいおい泣いたよ。「おいおい泣く」とは、小さな子どもみたいに 大きな声をあげて はげしく泣くということだね。「がたがたふるえた」「しがみついた」という行動からも、おじいさんのふ安やきょうふの気持ちが つたわってくるね。
「ところがたいへん。」という文章の前と後で、おじいさんの気持ちが「うっとり」から「ふ安やきょうふ」にかわったね。おじいさんは、「わしのじゅみょうはあと三年じゃ。三年しか生きられぬのじゃあ。」と言い、その日からごはんも食べずに、ふとんにもぐりこみ、とうとう病気になったよ。
みんなも、ふ安なことがあると なんだか おなかがいたくなったり、ごはんもいつもより食べられなくなったりしたことはないかな?おじいさんは、あと三年しか生きられないというふ安から、しょくよくや気力がなくなり、そのことがげんいんとなって、本当に病気になってしまったんだね。
おばあさんは 看病 かんびょう し、村の人たちも心配したよ。つまり、おばあさんも村の人たちも だれもが、三年とうげの言いつたえをまっすぐにしんじていて、「おじいさんは本当に あと三年で死んでしまうんだな」「どうしたらいいんだろう」と 心配していたんだね。
第三の場面【出来事のへん化】水車屋のトルトリが 三年とうげで転べば転ぶほど長生きできると ていあんする【時間】ある日のこと【場所】おじいさんの家【登場人物】おじいさん・水車屋のトルトリ【ないよう】水車屋のトルトリが おじいさんに 三年とうげでもう一度転ぶことを ていあんしたよ。
すると おじいさんは「どうすればなおるんじゃ。」と ふとんから顔を出したよ。なぜかというと 「病気はなおる」なんて 思ってもいなかったことを言われたから、トルトリの話にきょう味を持ったり、おどろいたり、期待をしたりしたんだね。
トルトリは、三年とうげでもう一度転ぶことを ていあんしたよ。すると おじいさんは「ばかな。わしに、もっと早く死ねと言うのか。」と言ったよ。
トルトリは、なぜもう一度三年とうげで転ぶといいのか、くわしくせつ明したよ。それは「一度転ぶと、三年生きるということは、二度転べば六年、三度転べば九年。」「何度も転べばうんと長生きできる」ということだね。
つまり、トルトリは、「転ぶ=三年しか生きられない」というマイナスな考え方を「転ぶ=三年のじゅみょうをゲットできる」というプラスの考え方に かえたんだ。だから 「三年×転んだ回数」ほど、じゅみょうをのばすことができると うったえたんだね。
その考えは思いつかなかったよ。トルトリ、頭がいいね! トルトリの考え方のように その時やその場所におうじて 知えをはたらかせることを「とんち」と言うよ。トルトリは、村のみんなとはちがって、三年とうげの言いつたえを 信じてはいなかったんじゃないかな。おじいさんの病気は、おじいさんの単なる思いこみがげんいんだと わかっていたんだね。だから、おじいさんを元気にするために、「転べば転ぶほど長生きできる」という考え方を 思いついたんじゃないかな。
おじいさんは、しばらく考えていたよ。「トルトリの話は本当かな?」と ふ安な気持ちと きぼうを持ちたい気持ちが 心の中で ゆれ動いていたんじゃないかな。
そして うなずいて「うん、なるほど、なるほど。」と言ったよ。「うん、うん、トルトリの言うとおりだ」と、トルトリのていあんに なっとくしたんだね。
うなずいた場面で、ふ安からきぼうへと、おじいさんの気持ちが大きくへんかしたね。 第四の場面【むすび】おじいさんは、三年とうげで何度も転び、長生きする【場所】三年とうげ【登場人物】おじいさん・おばあさん【ないよう】三年とうげで何度も転んだおじいさんは、おばあさんとなかよく幸せに、長生きしたよ。
おじいさんは、ふとんからはね起きると、三年とうげに行ったよ。なぜかというと、「転べば転ぶほど長生きできる」というトルトリの話になっとくしたから、早く転びたいと思ったからだね。
「はね起きる」という行動から、「早くためしたい!」「元気が出てきたぞ」という おじいさんの前向きな気持ちが つたわってくるね。
えいやら えいやら えいやらや。一ぺん転べば 三年で十ぺん転べば 三十年で百ぺん転べば 三百年。こけて 転んで ひざついて、しりもちついて、でんぐり返り、長生きするとは、こりゃ めでたい。
この歌は 「転ぶ=いいこと、めでたいこと」として、おじいさんを はげますような歌だね。「えいやら えいやら えいやらや」というかけ声も、えんぎがいい明るい感じがするね。おじいさんは、歌を聞いて すっかりうれしくなったよ。なぜかというと、ちょうど転んだタイミングで、転んだことをいわうような、ほめてくれるような歌が聞こえてきたから、「トルトリの話は、やっぱり本当だったんだ」「わしは長生きできるぞ」「もう何も心配しなくていいんだ」と、心の中ぜんぶが 明るい気持ちになったからだね。
どんなふうに転んだかというと、「ころりん、ころりん、すってんころり、ぺったんころりん、ひょいころ、ころりん」「とうげからふもとまで、ころころころりん」とだね。
「ころりん、ころりん、すってんころり、ぺったんころりん、ひょいころ、ころりん」というリズムのいい言葉から、おじいさんが わざと転んでいるうちに、どんどん明るくゆかいな気持ちになっていく様子が そうぞうできるね。そして「とうげからふもとまで」転んでしまうほど、とてもうれしくて、安心した気持ちで いっぱいになったんだね。
おじいさんは、「百年も、二百年も長生きできるわい。」とわらったよ。「けろけろけろっとした顔」ということは、ふ安だった気持ちから 100%かん全に立ち直って、何事もなかったかのように 晴れ晴れとした気持ちでいるということだね。「にこにこ」という表じょうからも、長生きできることへの安心感や自しん、よろこびが感じられるね。
それから、おじいさんとおばあさんは 二人なかよく、幸せに 長生きしたよ。お話といっしょに かかれている絵を見ると、おじいさんとおばあさん、それから村人たちがわになって、楽しくおどっているね。
つまり、トルトリの知えのおかげで、三年とうげのおそろしい言いつたえが、「転べば転ぶほど長生きできる」という えんぎのいい考えとして 村全体に受け入れられ、おじいさん、おばあさん、そして村のみんなが 幸せにくらしたんだね。
第四の場面の歌を歌ったのはだれか「おばあさん」「村の人」と言う考えもあるけれど、「トルトリ」と 考える人が多いよ。なぜかというと 「転べば転ぶほど長生きできる」という考えを、おじいさんに よりせっとくりょくを持って 安心して受け入れてもらうために、トルトリが歌ったのではないかと 考えられているからだよ。
この歌は、トルトリが「おじいさん、いいね、いいね!」「この調子で 元気になってね」「安心して長生きしてね」と、おじいさんを 前向きな気持ちにさせるために 歌った歌なんだね。
きっとトルトリは 先に三年とうげに行って ぬるでの木のかげから様子を見ていたんじゃないかな。そして、おじいさんが 一度ためしに転んだタイミングで、おじいさんの気持ちを おうえんするように こっそり歌を歌ったんじゃないかな。
第二の場面と第四の場面の「おじいさんの気持ちのへん化」このお話では、まるでべつの人かのように、おじいさんの気持ちが正反対にかわったね。第二の場面と第四の場面を くらべてみると、同じ「転ぶ」という行動に対して おじいさんの気持ちが 全くかわっていることが よくわかるよ。
第二の場面第四の場面転び方あんなに気をつけていたのにわざとひっくり返りころりん、ころりん、すってんころり、ぺったんころりん、ひょいころ、ころりん転んだ回数一回とうげからふもとまでおじいさんの表じょう真っ青けろけろけろっとした顔にこにこおじいさんの行動や気持ち がたがたふるえしがみつきおいおいなくごはんも食べずに、ふとんにもぐりこみはね起きるすっかりうれしくおじいさんのセリフ三年しか生きられぬのじゃあ百年も、二百年も、長生きができるわいおじいさんの病気 病気になる病気はどんどん重くすっかり元気幸せに長生き歌三年とうげで転んだならば、三年きりしか生きられぬ長生きするとはこりゃめでたい歌った人村の人トルトリ第二の場面では一回転んだだけで ふ安になっていたけれど、第四の場面ではわざとたくさん 転んで よろこんでいたね。第二の場面では「三年」と言っていたのに、第四の場面では「百年も二百年も」と言ったね。
きっと このようなおじいさんの あまりのかわりようを おもしろく思った人も いるんじゃないかな。そんなおもしろさも、このお話のみ力の一つだね。
このお話から学べること言いつたえを信じていたときは、おじいさんは 三年で死んでしまうと思いこみ、病気になってしまったね。けれども トルトリのていあんを信じてからは、元気になり、幸せに長生きすることができたね。
つまり、トルトリの考えを信じたことで、おじいさんや村人たちの 生活や運命が大きくかわって 明るいものになったね。
きっと 人々は このみん話を語りつぐことで、
- ものごとをやわらかくとらえて、当たり前だと思っていた見方や考え方をかえてみると、見える世界や運命、気持ちも かえられること
- ふ安な気持ちから 病気になったり、明るい気持ちから 幸せに長生きしたりと、病気や体調は 気持ちと大きくかん係している場合があること(病は気から)
ということを おたがいに 学び合ったり、つたえ合ったりしてきたんじゃないかな。
「三年とうげ」ことばの意味
言葉意味とうげ山をこえるときに、一ばん高いところなだらか坂がきゅうでなく、ゆるやかなことふもと山の下の方のぶぶんさきみだれるたくさんの花がいっぺんにさくことため息つかれたときや、こまったときに、「ふう」と、いきをはくこと。色づく木のはや、くだものなどが色がかわってきれいになること言いつたえむかしから人びとのあいだで、つたえられてきた はなしやものがたりおそるおそるこわがりながら、ちゅういぶかくするようす反物(たんもの)きものをつくるためにつかう、長いぬののこと。さしかかる何かにちかづくこと、とくに、道のと中で そのば所につくことこしを下ろすすわることひと息入れるすこしやすむこと足を急がせる早くあるくこと、いそぐこと西にかたむく太ようが夕がたに西の空にちかづいていくことすっとんでいくとてもはやく走っていくことじゅみょういきているあいだの長さや、ものがつかえるあいだの長さのことつきっきりずっとそばにいて、はなれないこと病気が重くなる病気がもっとひどくなること水車水の力でまわる車りんのようなきかい。水をくんだり、物をひいたりするのにつかうはね起きるきゅうにおき上がること「三年とうげ」新しい漢字
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