パンの発酵の仕組みと役割は?発酵方法の手順や膨らまない際の6つの原因
パンの発酵の仕組みと役割は?発酵方法の手順や膨らまない際の6つの原因

パンの発酵の仕組みと役割は?発酵方法の手順や膨らまない際の6つの原因

パンの美味しさを決める発酵について、わかりやすく解説。パンが上手く膨らまない原因と対策についても詳しく解説しています。

パンを美味しく焼けるオーブンレンジおすすめ7選!パン作りに必要な機能についても解説 「パンを作れるオーブンレンジが買いたい」 オーブンレンジは、パンを焼くにあたって非常に重要なアイテム。 パン好きが高じて「趣味でパン作りをしたい」「自分でパン.

また、冷蔵庫で一晩じっくり発酵させる「オーバーナイト法」という発酵方法もあります。

パン生地を 冷蔵庫で8時間~12時間寝かせてゆっくり発酵させる方法 で、しっとりモチモチな仕上がりが特徴です。

「環境を安定させやすい」「発酵中にグルテンが形成されるのでこねる時間が短くても成功しやすい」というメリットもあるので、パン焼き初心者でも挑戦しやすいでしょう。

一次発酵終了の目安・確かめ方

パン生地の一次発酵は目安として、 ボウルの中の生地が発酵前より2〜2.5倍に膨らんでいたら終了です。

「見た目では上手く判断できない」という場合は 「フィンガーテスト」 で生地の発酵の様子を確かめてみましょう。

フィンガーテストとは、 強力粉をつけた指を、パン生地の中央に差し込み、抜いた後の状態を確認することで生地の状態をチェックする方法 のこと。

指を差し込んで、 抜いた穴がそのままの状態、または少し小さくなる程度であれば一次発酵は終了です。

指を抜いた穴がすぐに元に戻ってしまう場合は 「発酵不足」。 穴の周りにシワができて、生地表面に多くの気泡がある場合は 「過発酵」 です。

一次発酵がうまくいかないと・・・

一次発酵で発酵不足だと、 二次発酵も上手くいかず、あまり膨らまないパンになってしまいます。

食感も フワフワ感はなく、目が詰まった固いパンになってしまう ので、 必ずフィンガーテストをして、発酵不足だった場合は、しっかり追加で発酵させましょう。

逆に発酵させすぎると、炭酸ガスとアルコールが過剰に発生することで、 食感がパサパサになり、アルコール臭と酸味が目立つパンになってしまいます。

過発酵になってしまったパンは、基本的に元に戻すことはできないので、 ベンチタイム ※ がいらない丸パンにしたり、ピザ生地にして食べてしまいましょう。 ※一次発酵後の成形作業前にパン生地を休ませる時間のこと。

「二次発酵」はパンの焼き上がりをふっくらさせる目的でおこなう

二次発酵の目的は、 成形したパン生地を最終的に発酵させること。

パンを焼く前に再度発酵をおこなうことで、 生地の中にあらためて炭酸ガスが生まれ、パンをふっくらと焼き上げられます。

二次発酵の方法

オーブンの発酵機能を使う場合は、パン生地が乾燥しやすいので、 熱湯を入れた小さな容器をオーブン内に入れたり、霧吹きで表面を濡らしたりして調整しましょう。

温度の目安 湿度の目安 イースト量が多く発酵時間が短い →食パンや菓子パンなどのソフト系のパン 35〜40℃前後 85%程度 イースト量が少なく発酵時間が長い →フランスパンなどのハード系のパン 27〜28℃前後度 75%程度 二次発酵終了の目安・確かめ方

成形した生地の大きさが2倍程度になったら、二次発酵終了の合図です。

「見た目では上手く判断できない」「発酵の失敗が不安」という場合は、 生地の表面を指で軽く押すことでも、二次発酵の終了を確かめることができます。

二次発酵終了の目安は、指の跡が少し残る程度。

指の跡が完全に戻ってしまった場合は 「発酵不足」 です。指の跡がしっかり残った場合は 「過発酵」 の状態になります。

二次発酵がうまくいかないと・・・

二次発酵で発酵不足だと、 パンが上手く膨らまず、粘土のような食感に・・・。

「発酵不足」のパン生地は、 発酵を進めれば簡単にリカバリーできます。

生地を指で押した際に跡が元に戻った場合は、様子を見ながら発酵をさらに進めましょう。

二次発酵で「過発酵」になると、 表面がボコボコで、あまり焼き色がつかないパサパサの仕上がりになってしまいます。

パサパサの生地には、液体が染み込みやすいため、 フレンチトーストやバターをたくさん使ったラスクにリメイクするのがおすすめ。

または、 パン粉にリメイクしても良いでしょう。

特に夏場は過発酵になりやすいので、 材料を冷蔵庫に入れて冷やしてから使うなど、生地の温度を下げる工夫をしておくのがおすすめです。

パンが膨らまない6つの原因

「発酵でパンが上手く膨らまない」 という場合は、以下の6つが原因である可能性があります。

材料が正確に計量できていない

パン作りは、普段の料理と違って、 レシピ通りに材料を計量することが大切です。

特に塩の分量は正確に測る必要があります。

万が一、塩を入れ過ぎてしまうと、 浸透圧でパン酵母の水分が奪われ、パン酵母が死滅してしまう恐れも・・・。

使っている酵母(イースト)が古くなっている

パン酵母は生き物なので、 あまりにも古いものは発酵力が弱くなっていたり、失われていたりする可能性があります。

発酵を成功させるためにも、 パン酵母は保存期間内に使い切るようにしましょう。

もし、 パン酵母の保存期間が切れていたり、においが変わってきたりしたら、発酵力が弱まっている可能性がある ので、新しいものを使うようにしてください。

パン酵母がまだ使えるか確かめる方法

  1. 35℃前後のお湯を、ボウルに50ml用意し、砂糖ひとつまみパン酵母小さじ1杯を混ぜ溶かして、10分程度放置する
  2. 10分後に全体的にパン酵母が膨らんで、 ビールのように泡が浮いていたらパン酵母が活動している証拠。 変化がなかった場合は、パン酵母の活動が失われているため、処分しましょう。
生地がしっかりこねられていない

パンがしっかりこねられていないと、 パン生地内のグルテンが弱いままなので、発酵による炭酸ガスを留めることができません。

パン生地はしっかりこねて、グルテンを強くするようにしましょう。

発酵に適した温度(30℃~40℃)が保たれていない

パン酵母が活発になる温度は、 30℃~40℃程度 と言われています。

冷蔵庫でじっくり発酵させる場合以外は、 パンの発酵は30℃~40℃を保てる環境を作ることが大切です。

冬など室温が低い場合は、 発酵機や発酵機能付きのオーブンを利用すると、パン酵母が働きやすい温度を保つことができます。

発酵に使える機械を持っていない場合は、 40℃程度のお湯で生地を湯煎する方法でも適温を保てるでしょう。

生地の表面が乾燥している

生地の表面が乾燥していると、生地の膨らみの妨げになってしまいます。

発酵の時はもちろん、ベンチタイムなどの生地を休ませるタイミングでも、 生地が乾燥しないようにラップをかけたり、濡らした布巾をかけたりして、生地の乾燥を防ぐようにしましょう。

また、水分量が多い生地を扱いやすくするための「打ち粉」を多くし過ぎても、生地は乾燥してしまいます。

「打ち粉」を使う際は、 パン生地表面に薄く張る程度(目安として小さじ1杯程度)に調整するようにしましょう。

成形時にしっかり「とじ目」が閉じられていない

成形時に「とじ目」がしっかり閉じられていないと、 発酵時に発生する炭酸ガスを生地の中にとどめておくことができません。

なお、「とじ目」がしっかり閉じていても、 きつく丸めすぎているなど、必要以上に生地に負担がかかっていると、膨らみが悪くなります。

生地に負担をかけすぎずに、しっかり「とじ目」と閉じる力加減が大切です。

パンの発酵でよくある質問

パンの一次発酵は何分くらいの時間がかかる?

使うパン酵母や、作るパンの種類によって、発酵時間は異なります。

そのため、明確に「〜分」「〜時間」という断定はできません。

レシピに合わせて、温度・湿度を整えてパン生地の様子を見ながら調整することが大切です。

パンの発酵が足りないとどうなる?

パンの一次発酵が足りないと、 あまり膨らまず、目が詰まった固いパンになってしまいます。

二次発酵が足りないと、 粘土のようなヌチャっとした食感に・・・。

パン作りは全工程がつながっているので、 一次発酵も二次発酵も適切におこなうことが大切です。

発酵なしでもパンは作れる?

パン酵母の代わりに、 ベーキングパウダーを使うレシピであれば、発酵作業なしでパンを作ることができます。

モチモチ感はあまりありませんが、フワフワのパンを作ることができるので「パンを作りたいけど、発酵作業が不安」という人は、ベーキングパウダーを使うパンから始めてみても良いでしょう。

一次発酵と二次発酵を成功させて美味しいパンを作ろう

美味しいパンを作るための鍵は 「発酵」 の工程にあります。

以下の 「一次発酵」と「二次発酵」を適切におこなって、パンの美味しさを引き出し、ふっくらとしたパンのための土台を整えましょう。

「発酵」を成功させて、小麦の旨味と風味がしっかり出たフワフワのパンを作りましょう。