深部静脈血栓症とは?症状、原因、治療を解説【ガイドラインをもとに紹介】
深部静脈血栓症とは?症状、原因、治療を解説【ガイドラインをもとに紹介】

深部静脈血栓症とは?症状、原因、治療を解説【ガイドラインをもとに紹介】

「深部静脈血栓症はどうやって診断したらいい?」「深部静脈血栓症の治療法は何?」「深部静脈血栓症の原因には何がある?」こういった疑問にお答えします。この記事では、呼吸器内科12年目の筆者が、ガイドラインをベースに深部静脈血栓症を解説していきます!医療従事者むけです。担当患者さんに当たった方は、ぜひ参考にしてみてください。

<Wellsスコア>・活動性の癌(6カ月以内の治療や緩和治療を含む):1点 ・完全麻痺、不全麻痺あるいは最近のギプス装着による固定:1点 ・臥床安静3日以上、12週以内の麻酔を伴う手術:1点 ・下肢深部静脈分布に沿った圧痛:1点 ・下肢全体の腫脹:1点 ・腓腹部の左右差>3cm:1点 ・症状のある下肢の圧痕性浮腫:1点 ・表座位静脈の側副血行路の発達(静脈瘤ではない):1点 ・深部静脈血栓症の既往:1点 ・他の疾患の可能性:-2点

低確率、中確率で Dダイマーが陰性 → 検査や治療は不要 Dダイマーが陽性 → エコーか造影CT 高確率 → エコーか造影CT

深部静脈血栓症の治療

中枢型と末梢型 抗凝固療法

深部静脈血栓症の予防法

  • 早期歩行および積極的な運動
  • 弾性ストッキング
  • 間欠的空気圧迫法
  • 低用量未分画ヘパリン
  • ワーファリン
内科での場合

Pauda Prediction Scoreと出血リスク評価は、こちらで計算します。

<Pauda Prediction Score> ・悪性腫瘍(転移あり、もしくは6か月以内の化学療法か放射線療法) :3点 ・DVT・PEの既往歴 (表在静脈ではない):3点 ・ベッド上安静3日以上:3点 ・血栓傾向(AtⅢ欠損・プロテインC/S欠損・第V因子、 抗リン脂質抗体症候群):3点 ・1か月以内の外傷・外科手術歴:2点 ・年齢70歳以上:2点 ・心不全・呼吸不全:1点 ・急性心筋梗塞・脳梗塞:1点 ・感染症急性期・リウマチ性疾患:1点 ・BMI > 30:1点 ・ホルモン療法:1点

<出血のリスク因子> ・活動性消化性潰瘍:4.5点 ・入院3か月以内の出血:4点 ・血小板 ・年齢85歳以上:3.5点 ・肝不全 PT-INR>1.5:2.5点 ・GFR ・ICU/CCU入室:2.5点 ・中心静脈カテーテル留置:2点 ・リウマチ性疾患:2点 ・がん:2点 ・40~84歳:1点 ・男性:1点 ・GFR=30~59mL/min2:1点

7点以上→高リスク (7.9%, 大出血:4.1%) 7点未満→低リスク (1.5%, 大出血: 0.4%)

外科での場合 間欠的空気圧迫法(IPC) 低用量未分画ヘパリン

まとめ

  • 深部静脈血栓症は、下肢や骨盤内の深部静脈に血栓が生じた状態。肺塞栓症と一連のもので、合わせて「静脈血栓塞栓症」と言う。
  • 原因は①血管内皮障害(手術、外傷、骨折、中心静脈カテーテル、血管炎、喫煙)、②血流停滞(長期臥床、肥満、妊娠、下肢麻痺、加齢)、③凝固能亢進(悪性腫瘍、妊娠、手術、熱傷、感染症、脱水、先天的な異常)
  • Wellsスコアなどで深部静脈血栓症の可能性が高ければ、下肢静脈エコーか、場合によって造影CTで診断。
  • 中枢型では抗凝固療法を行う。一方末梢型は、中枢型にくらべてリスクは低い。7~14日後のエコーでの経過観察を行って、中枢に伸展したり高リスク群には抗凝固療法を行う。
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