宇宙に浮かぶ「魔女のほうき星雲」 超新星残骸NGC 6960
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
宇宙動画と広告 Google NewsLINEで購読MSNニュースYouTube2025年も残すところあとわずか。「大掃除」はもう終わりましたか?今まさに一年の汚れを払っている方もいるのではないでしょうか。大掃除といえば、最近は出番が減ったかもしれませんが、「ほうき」を思い浮かべる方も多いはずです。実は、はるか彼方の宇宙にも、年末の風景を思わせる“ほうき”のような天体が浮かんでいます。
今回紹介するのは、はくちょう座の方向に広がる超新星残骸「ベール星雲(Veil Nebula)」の一部「NGC 6960」、別名「魔女のほうき星雲(Witch’s Broom Nebula)」です。
Source- Image Credit: NASA, ESA, Hubble Heritage Team/Martin Pugh (Heaven's Mirror Observatory)
- sorae - 「魔女のほうき星雲 」複数の天体に分けられた超新星残骸の円弧
広告 【▲ 超新星残骸「ベール星雲(Veil Nebula)」の一部「NGC 6960」、別名「魔女のほうき星雲(Witch’s Broom Nebula)」(Credit: NASA, ESA, Hubble Heritage Team/Martin Pugh (Heaven's Mirror Observatory))】
ベール星雲は見かけの大きさが非常に大きく、空の上では直径にして約3度、満月の見かけの直径の約6倍(面積では約36倍)にも及びます。そのため、星雲全体をひとつの番号で呼ぶのではなく、NGC 6960のほかにもNGC 6992-6995など、複数の番号に分けて登録・呼称されています。
超新星残骸とは、超新星爆発で放出された物質や衝撃波が周囲の星間ガスと衝突し、ガスを加熱して光らせながら広がっていくことで見えてくる天体です。ベール星雲も、太陽の約20倍の質量を持つ恒星の爆発によって生じた衝撃波が周囲の星間ガスに突っ込み、ガスを加熱して光らせることで、細い糸のようなフィラメント構造が浮かび上がっています。言い換えるなら、衝撃波が周囲の物質を押しのけながら広がっていくことで、魔女のほうき星雲のような姿が形づくられているのです。
また、紹介した画像はカラフルに彩られていますが、これは人の目に見える色をそのまま再現したものではありません。ガスの違いを見分けやすくするため、観測データにもとづいて意図的に色分けした疑似カラー画像です。青い部分は衝撃波に比較的「最近」さらされて高温のガスを、赤や緑はそれより前に衝撃波の影響を受け、時間とともに拡散してより複雑な構造になったガスを主に表しています。
私たちもこの“宇宙のほうき”にあやかって、部屋の隅々まできれいにして、気持ちよく新しい年を迎えたいですね。
編集/sorae編集部
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