ハイブリッドシステム概要と整備モード移行方法
目次- 1 整備工場における故障診断整備のススメ
- 1.1 ■ 燃費の向上と効率の向上
- 1.2 ■ 知ることで対応策を練る
- 1.3 ■ 整備モード移行方法
整備工場における故障診断整備のススメ
今回はトヨタのプリウス、アクアに代表されるハイブリッド車について解説したいと思います。ハイブリッドシステムにはシリーズ式、パラレル式、シリーズ・パラレル式が存在します。ハイブリッド車というだけで尻込みしてしまう方もいるかも知れませんが、一言で言ってしまえば、ガソリンエンジンにモーターを搭載し、両方のパワーソースを使って走っているだけです。
ハイブリッド車の特徴はズバリ燃費の良さにあります。通常のガソリン車が一番エネルギーを使う場面はエンジンスタート時と加速時です。ハイブリッド車は、この一番エネルギーを使う際にモーターを駆動させてエンジンをアシストしているので、燃費が良いのです。
■ 燃費の向上と効率の向上分かり易い例えですと、電動アシスト自転車と同じです。また、回生ブレーキを搭載しているので、減速時に熱エネルギーとして捨てていたものを電気エネルギーとして回収しています。一見効率が良いのですが、我々にとってマイナス要因がこの回生ブレーキにあります。回生ブレーキが採用されていることでブレーキパッドローターの磨耗がほとんど無く、10万キロ位では全く交換の必要がありません。ちなみに、仙台の方のタクシーでプリウスを使っており、国内で初ともいえるブレーキパッド交換が行われたという事例がありました。現在のハイブリッド車の登録台数は約500万台と言われております。積極的に入庫を促進して頂きたいと思います。
■ 知ることで対応策を練るハイブリッド車の特徴でもあり、敬遠される要因が高電圧の存在です。確かにハイブリッド車は201.6Vを発生させ、それを昇圧コンバーターで650Vに昇圧してモーターを駆動していますので、危険なことには間違いありません。しかし、危険なのはオレンジ色のケーブルやバッテリー、インバーターと限られ、しかも、サービスプラグを外して15分以上待てば電源は切れるので心配ありません。整備や車検で一番必要な作業はエンジンの連続運転ですが、ハイブリッド車はバッテリー充電状態が良好だと、勝手にエンジンが止まってしまいます。そこで必要になるのが、整備モードと呼ばれるコマンドです。
■ 整備モード移行方法スキャンツールを使ってもできますが、ここではマニュアル作業での方法を紹介します。
① イグニッションをオン(レディオンにはしない)② Pレンジでアクセル2回全開③ ブレーキペダルを踏んでNレンジにしてアクセル2回全開④ Pレンジにもどしてアクセル2回全開⑤ 整備モードに移行します⑥ ブレーキペダルを踏んでスタートボタンを押すと連続運転します⑦ 上記を60秒以内で実施(イグニッションオフで解除)
以上が整備モードでの連続運転方法になります。車検整備等で入庫した際にマニュアルでも対応出来るようにならなければ、今後生き残ることは出来ません。最低限、スキャンツールを持っている、そしてハイブリッド車を整備できることが求められます。
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