我ら アイワカセットデッキ~ず
ということで、現在所有しているアイワのカセットデッキを集結してみました。
持ってますね~。>σ(^o^)
いづれ劣らぬツワモノ揃い。
ざっくり見ていきましょう。
目次- ① TP-1009 (1968年)
- ② AD-F40 (1978年)
- ③ AD-F80 (1978年)
- ④ AD-F600 (1980年)
- ⑤ AD-FF6 (1981年)
- ⑥ AD-FF70 (1982年)
- ⑦ AD-WX77 (1984年)
- ⑧ XK-005 (1988年)
- ⑨ XK-007 (1988年)
- ⑩ XK-009 (1988年)
- ⑪ XK-5000 (1991年)
- ⑫ XK-S9000 (1991年)
① TP-1009 (1968年)
まずは手前に鎮座する平置きタイプのカセットデッキから。 TP-1009。 アイワ初のHi-Fiオーディオ用カセットデッキになります。 国産初のカセットデッキになると思うのですが、TEACが国産初を主張しています(1968年製 A-20)。 TP-1009は1968年4月発売なんですが、しかしTEAC A-20は国産初(当社調べ)としていてそこを明確にしていません。なんか怪しい。 死人に口なし、ということなんでしょうかね。
→ その後、当時のラジオ雑誌やカタログ、国会図書館での新聞記事の調査を実施し、TEAC A-20は1968年12月発売であることを突き止め、アイワ TP-1009が国産初のカセットデッキであることを証明いたしました。 そして、コンパクトカセットによるHi-Fi高音質再生の実力を世間一般に知らしめ、カセットテープの普及に大きく貢献した金字塔的な機種であったことも判明しました。 調査の過程と努力、成果については、YouTubeみてね!
いづれにせよほぼ同時期に発売に漕ぎ着けていることから考えて、おそらくPHILIPSのコンパクトカセットによる世界初のテープデッキEL3312(1967年)の発表に刺激を受けての開発開始だったのではないかと想像します。 A-20のデザインはEL3312の物真似感が強いですが、TP-1009はよりシンプルを追及したことが伺えます。 カセットのなんたるかをこの段階でよく理解しているアイワだからこその設計と言えるでしょう。
② AD-F40 (1978年)
高校時代バイトで貯めたお金で購入した私史上はじめてのアイワ製品です。 当時回れる電器店はすべて入り浸り、店頭に置かれていたカセットデッキはすべて触り、ソニーとかパイオニアとかのビッグネームに引かれながらも自分の感覚を信じて選んだひと品でした。 図らずも、人の押す力でヘッドブロックを押し上げるプッシュレバー式メカニズムの集大成となった機種で、以降は世の趨勢もありロジックメカへと移行していきます。 当時高校生ながら、このメカの完成度の高さには心底感銘を受け、やがて就職期を迎えると迷わずアイワに入社してしまうことに。 まさに人生を変えた1台となりました。
③ AD-F80 (1978年)
当時最も憧れたカセットデッキ。(人生で、かも) アイワ初のロジックメカニズム搭載機種であり、本格的3ヘッドやダブルニードルメーター、ポジションごとのBIAS調整機能をスリムボディに収めた精悍なフロントフェイスにはとても憧れましたが、高校生のバイト代では手が出ませんでした。 3年後、ダビングのために2台目を買う際は、F80Mの型落ちを買おうか悩みましたが、結局TC-K777に浮気してしまいます。 F80の面構えでデュアルキャプスタンのF800なんていうのが出ていればなぁ、とか思いながら。
④ AD-F600 (1980年)
アイワ初のクローズド・ループ・デュアルキャプスタン搭載機。 しかも巻き取り側のキャプスタン軸にマイクログレイン・プロセッシング処理を施し、より明確な安定走行を実現するスタビライズド・テンション・デュアル・キャプスタンとしています。 加えて、ドルビーHXをいち早く採用。音楽信号そのものによるバイアス変動に対応し、動的にバイアス電流と録音イコライザーを変化させ、より正確で安定的な磁気記録を実現しています。 ドルビーHXをON/OFFできる希少なデッキでもあります。
⑤ AD-FF6 (1981年)
世界初のドルビーC搭載機となったAD-FF5の上位機種。 F600譲りのロジックメカでスタビライズド・テンション・デュアルキャプスタン。 また、FFシリーズからはレベルメーターがアナログUVメーターから卒業し、片chあたり12点のLEDピークメーターとなりました。FF6はテープカウンターのデジタル化もあり洗練されたインターフェースへと変貌しています。
⑥ AD-FF70 (1982年)
パソコンのキーボードのようにせり出した水平な操作パネルに操作ボタンや録音ボリュームを配置した独自色の強い機種。 それだけに好き嫌いが大きく分かれるモデルとなりました。 やはりオーディオというものは、音だけじゃなくて面構えも大事なんです。 しかしその裏では、AD-F80からはじまった2モーターロジックカセットメカに関しては完成の域に達しています。 我々サービスマンは「プランジャーメカ」と呼んでいましたが、以降、ロジック操作のデッキのみならずミニコンポやラジカセの多くはこのメカをベースに作られています。
⑦ AD-WX77 (1984年)
AD-FF70と同様の水平な操作パネルを持つデザインの筐体にダブルカセットメカを装備し、なおかつ横幅33cmのジャケットサイズに収めたスペースファクターに優れた機種。 さらに録音ができるデッキIIには回転ヘッド方式としては世界最速の0.2秒クイックリバースメカを搭載。リバース時の音切れを極限まで短くしています。さすがに音楽再生中だと音切れを感じるのでアウトですが、CM中やナレーション中なら気にならないレベル。 長時間番組のエアチェックに威力を発揮しました。
⑧ XK-005 (1988年)
EXCELIAブランドのカセットデッキでは下位機種となっているためいまいち人気が出ない機種ですが、仮にもEXCELIAです。 スタビライズド・テンション・デュアル・キャプスタンとAMTSによる強固な走行系に加え、PC-OCC巻線のヘッドとDOLBY HXによる正確な磁気記録が提供されている時点で、もう勝ちです。 電気回路に多額の費用をかけてもリターンはごくわずかです。 効率的に押さえるところを押さえた005、もっと評価されてしかるべきかと思います。
⑨ XK-007 (1988年)
名機XK-009の兄弟機。 009ではわずかな音の改善であっても妥協しないスタンスであるがために価格が跳ねあがっている面がありましたが、効果がわずかな部分についてある程度妥協することにより、コストパフォーマンスの高い機種に仕上がっています。
⑩ XK-009 (1988年)
アイワフリークなら絶対に名前を挙げるであろうアイワカセットデッキを代表する機種。 XK-007の2モーターでも過不足なく動作するところを、録再時のテープ巻き取りのためだけにモーターを追加してよりよい走行安定性を実現するなど、まさにEXCELIAの名を冠するにふさわしい代表機種となっています。 過去、オプションではサイドウッドを販売していた機種もありましたが、標準でサイドウッドを装備。アイワの自信が感じられる機種でもあります。
⑪ XK-5000 (1991年)
XK-005以上に評価されていない機種。 もはやあったの?くらいの扱いですが、かなりの高性能機ですよ。 走行系では、AMTS、3モーター、 クローズドループ・デュアルキャプスタン、 亜鉛ダイキャストヘッドブロック 磁気記録系では、 ピュア・アモルファス3ヘッド高純度PC-OCC巻線、 ディスクリート構成のDOLBY HX PRO そのほかパワーアシストカセットドア、CD/DATダイレクトインなど高級機ならではの機能も。 意外なところでは高級デッキとしては久々のミュージックセンサーがついています。キューレビューもできます。 カセットを気軽に聴くにはこういった機能はぜひ欲しいところ。 これで定価50000円はお得過ぎでしょ。
⑫ XK-S9000 (1991年)
アイワカセットデッキの最終型。 なんとDACを内蔵し、CDやDATからのデジタル入力を実現しています。メタルテープと組み合わせた際の音域やダイナミックレンジは凄まじいものがあり、もはやカセットであることを忘れてしまいそうです。 近年、カセットのブームが再来していますが、手直ししたラジカセで聴くテープもこのS9000で録音していればランクアップした音が楽しめますので、手放し難い機種となっています。