【良い俳句とは】うまい俳句の定義や基準はこれ!簡単にわかりやすく解説
バラエティ番組「プレバト!!」でお馴染みの俳句。
以前はご年配の方々の趣味といったイメージがありましたが、最近はこの番組効果もあってか随分若い方にも受け入れられているという印象があります。
しかし、俳句の世界はとても奥深いため、適当に五・七・五の文字数で作ったところでうまい俳句とは言えません。
俳句作れないなぁ。ぜんぜんうまくできないよ。
— 齋藤路恵 (@saitom11) August 13, 2015
俳句はうまく作れないけど読むのは大好きだ。
— あきのな(本物)@Skeb (@akinona) October 1, 2010
そこで今回の記事では、良い俳句はどのように作れば良いのかという点を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
リス先生 ぜひ参考にしてみてね!
目次
- 1 良い俳句とは?うまい俳句の定義や基準・特徴
- 1.1 五・七・五のリズム感がある
- 1.2 季語のチョイス
- 1.3 オリジナリティがある
- 2 失敗しないためにも押さえておきたい!悪い俳句の特徴
- 3 良い俳句の作り方・コツ・注意点
- 3.1 字面で全てを表現しすぎない
- 3.2 中間切れを用いてみる
- 3.3 主語は必ずしも必要ではない
- 4 知っておきたい!!おすすめ有名俳句集【5選】
- 5 こちらの記事もおすすめ!
良い俳句とは?うまい俳句の定義や基準・特徴
五・七・五のリズム感がある俳句は【五・七・五】の文字のつらなりが生み出す歯切れの良いリズム感が命です。
柿くへば(5) 鐘が鳴るなり(7)法隆寺(5) by 正岡子規
このリズムによって力強さが生まれ、句の情景がありありと目に浮かんできます。
俳句を作ったら、まずは声に出してリズム感があるかどうかを確認してみましょう。
季語のチョイス
季語とは、多くの人がいかにもその季節らしいと感じるような言葉のことを言います。
例えば、春なら桜やひな祭り、夏なら海水浴やかき氷といった季語があります。
俳句には原則的には季語を1つ入れる必要がありますが、その言葉のチョイスは大切です。
良い俳句にするためには、「季語はこれで良いのか」「別の物に置き換えた方が良いのか」という点を今一度確認しましょう。
季語はあまり聞き馴染みの無い言葉まで含めると膨大な数があります。
そのため、1度「歳時記(さいじき)」という書籍を使って、季語はどのようなものがあるのかというのを勉強することをおすすめします。
リス先生 中には無季語俳句や2つの季語を含んだ作品も存在するけど、まずは季語は1つというのを基本に俳句を作ってみると良いよ!
オリジナリティがある
ご自身が作成した俳句が、過去に発表された俳句に似ていたり、ありきたりな表現を使っていたりする場合には良い俳句とは言えません。
例えば、季語1つとっても春の季語で「桜」を使うのはちょっとオリジナリティに欠けるかもしれません。
ありきたりな俳句の例 (季語 運動会)
運動会 全力応援 声からす
オリジナリティのある俳句の例 (季語 爽やか)
爽やかに 早まる鼓動 待つバトン
リス先生 「プレバト!!」でも「ありきたりな表現」や「誰でも思い付く」と先生にズバッと言われて、凡人や才能無しの評価を受けている方をよく見かけるね!
失敗しないためにも押さえておきたい!悪い俳句の特徴
無駄な説明が多い俳句は悪い俳句の特徴です。
無駄な説明が多い俳句の例
コスモスが 風に揺れるよ こころもち(風に揺れるは不要な説明)
俳句は五・七・五の17音しかないため、1文字も無駄にしてはいけません。そのため、まずは「で、ば、が、に、は」といった助詞は使わないようにしましょう。
また、個人的感情や感想の表現も不要です。この句に対してどう思うかは読み手の解釈に任せましょう。
無駄な説明がない俳句の例
コスモスや 医者に行きたい こころもち
また、意味が重複するような言葉もギリギリまで削るのがおすすめです。読み手の想像力で補うことが可能な語は排除しましょう。
そして基本的なことですが、初心者の方は季語は1つ、動詞は1つ、句切れは1つで俳句を作ってみましょう。
リス先生 一応季語が2つだったり、句切れが2箇所だったりするような技法もあるけど、初心者には難易度が高いから、あまりおすすめしないよ!
良い俳句の作り方・コツ・注意点
字面で全てを表現しすぎない俳句は作者の思いなどを何でも直接的に述べてしまうと、標語のような出来上がりとなってしまいます。
そもそも五・七・五の17音で全てを説明することは不可能なため、読み手がいろいろと想像を膨らませることが出来る作品が良い俳句と言えます。
中間切れを用いてみる
中間切れとは、五・七・五の七音の途中で句切れさせる手法のことを言います。
万緑の 中や/吾子の歯 生え初むる(吾子の歯の前で一旦切れている)
上記の句のように途中で句切れさせることによって、読み手にその単語を鮮烈に印象付けることが出来ます。
主語は必ずしも必要ではない
俳句を作る際、主語は必ずしも入れる必要はありません。
俳句というのは、読み手の解釈に任せて自由に楽しんでもらうという部分も大切です。
リス先生 「誰が」という主語はあっても無くても問題ないよ!
知っておきたい!!おすすめ有名俳句集【5選】
【NO.1】松尾芭蕉
『 古池や 蛙飛び込む 水の音 』
季語:蛙(春)
意味:淀んだ水である古池は静まりかえっているけれど、一瞬ポチャンと蛙が飛び込む音がして、その後は再び静寂である。
【古池や蛙飛び込む水の音】俳句の季語や意味・魅力(すごさ)・表現技法・作者など徹底解説!!2019.12.5 日本には多くの有名な俳人がおり、これまでにたくさんの俳句が残されてきました。 そして、現代になっても身近なテーマを中心に数多くの俳句が詠まれています。 今回はそんな数ある名句の中からという松尾芭蕉の句を紹介していきます。 野間記念館の裏の胸突坂を神田川の方へ下ったところにある関口芭蕉庵。神田... 俳句仙人 蛙が池に飛び込むという単純な情景ではありますが、蛙を季語に用いると、普通の人だと「ケロケロ」という鳴き声に着目すると思います。しかしこの作品は、蛙の動きに着目している点が妙味です。
【NO.2】小林一茶
『 雪とけて 村いっぱいの 子どもかな 』
季語:雪とけて(春)
意味:雪が解けて、村にたくさんの子供たちが遊びに出てきているなぁ。
【雪とけて村いっぱいの子どもかな】俳句の季語や意味・作者「小林一茶」など徹底解説!!2019.12.12 「江戸の三代俳人」として活躍した「小林一茶」。 彼の作る俳句は、子供やかえる・すずめなど小さな生き物を句材にしたものが多く、親しみやすい句風は「一茶調」と呼ばれました。 一茶が生涯で残した数は約2万句にものぼるといわれていますが、その中からという句を紹介していきます。 「雪とけて村いっぱいの... 俳句仙人 これは江戸時代に書かれた俳句ですが、当時は冬を越すのに相当な苦労を強いられたのだろうということが、この句からはわかります。それに、「春になって嬉しい!」という子どもたちの表情が容易に想像出来るという点も素晴らしいです。
【NO.3】中村草田男
『 万緑の中や 吾子の歯 生え初むる 』
季語:万緑(夏)
意味:夏の見渡す限り青々とした草原の中でも、我が子の生え始めた真っ白な乳歯の鮮やかさが際立っている。
【万緑の中や吾子の歯生え初むる】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!2019.12.4 五・七・五の十七音で四季の美しさや心情を詠みあげる「俳句」。 中学校や高校の国語の授業でも取り上げられ、なじみのある句も多くあることでしょう。 今回はそんな数ある俳句の中でもという中村草田男の句を紹介していきます。 万緑の 中や吾子の歯 生え初むる(中村草田男) #俳句 pic.twitte... 俳句仙人 大胆な中間切れ(七音の途中で句切れをさせる技法)が使われていて、我が子の歯=笑顔は大いなる希望であり、輝きに満ちている様子がまざまざと伝わってきました。
【NO.4】堀内稔典
『 三月の 甘納豆の うふふふふ 』
季語:三月(春)
意味:甘納豆を頬張って思わず「うふふふふ」という笑みがこぼれている。
【三月の甘納豆のうふふふふ】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!2020.1.8 俳句は難解で高尚な趣味…と敬遠されがちですが、実はとても身近で、誰もが簡単に始めることのできる文芸です。 俳句は、日常の情景や事柄、人々の感情と連動していますので、身の回りのことは全て俳句に詠むことができるといっても過言ではありません。 今回は、現代俳句の第一人者として有名な坪内稔典の作、... 俳句仙人 「うふふふふ」の部分が強烈に印象に残ります。この句には主語が無いので、笑っているのは子どもなのか、若者なのか、お年寄りなのかなんていう想像を巡らせてみるのも楽しいです。
【NO.5】小林一茶
『 ふるさとや 寄るもさはるも ばらの花 』
季語:ばら(夏)
意味:故郷へ遥々やってきてみると、家族だけではなく、村人までもが、薔薇の花の棘のように私の心を痛めつける。
俳句仙人 薔薇の花から棘を連想させ、そこから私の心を痛めつけるというメッセージが込められているというところがまさに達人技です。
【NO.6】橋本多佳子
『 星空へ 店より林檎 あふれをり 』
季語:林檎(秋)
意味:星空に向かって店に積まれたリンゴがあふれている。
【星空へ店より林檎あふれをり】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!2019.12.20 五・七・五のわずか十七音で、読み手の情景や心情を表現する「俳句」。 俳句というと「侘び」や「さび」といった趣ある感性や美意識が詠みこまれているものと思う方もいらっしゃるでしょう。 しかし、中には親しみやすく瑞々しい感性と浪漫に満ちた句も数多く存在します。 今回はその中からという句を紹介してい... 俳句仙人 この句は、八百屋や果物屋の箱にうず高く積まれたりリンゴが、まるで星空に向かっているように見えると詠んでいる一句です。この句だけで、キラキラとした星空と、リンゴを照らす街頭や店の明かりが見えてくるような、写真を思わせる一句になっています。【NO.7】松本たかし
『 チチポポと 鼓打たうよ 花月夜 』
季語:花月夜(春)
意味:チチポポと鼓を打とうよ、この美しい花の咲く月夜に。
【チチポポと鼓打たうよ花月夜】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!2020.1.16 俳句は十七音を活かすために、様々な工夫を凝らします。 言葉の選定や独特な表現を使うことで、読み手が想像を巡らせます。 なかでもという句は伝統的な美しさが表現されている句として知られています。 チチポポと鼓打たうよ花月夜 俳句カルタ・・チチポポと言えなかった花音が可愛い(笑) pic.twit... 俳句仙人 「花月夜」とは、桜の花が咲いている月夜を意味する季語です。作者は能学の一家でしたが、体が弱かったため断念しています。しかし、調子がよいときや興が乗ったときは、こうして鼓を打って楽しんでいたようです。【NO.8】中村草田男
『 秋の航 一大紺 円盤の中 』
季語:秋(秋)
意味:秋の航海は、一面紺色の円盤の中にいるようだ。
【秋の航一大紺円盤の中】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞・作者など徹底解説!!2020.1.18 季語と五七五の17音で詠むことを基本とする「俳句」。 日本が誇る伝統芸能の一つですが、「Haiku」として世界中の人々に愛され、親しまれています。 今回は、数ある名句の中から中村草田男のという句をご紹介します。 秋の航一大紺円盤の中 /中村草田男#人文学類カモ実況部 pic.twitt... 俳句仙人 この句は全て体言止めで終わっている上に、五六七という字足らずの句きになっています。全ての句で切れているように感じるのは、それだけ大きな円盤のような紺色の海を進むことが、作者にとってとても衝撃的だったということでしょう。【NO.9】飯田蛇笏
『 おりとりて はらりとおもき すすきかな 』
季語:すすき(秋)
意味:折りとると、はらりと重いススキだなぁ。
【おりとりてはらりとおもきすすきかな】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!2019.12.12 俳句は、五・七・五の十七音からなる短い詩です。 選び抜かれた言葉で、自然の姿の美しさや人の心の複雑なあやを詠みこみます。 世に名句と言われるものは、俳句を作る人にはお手本として、俳句を詠まない人でも優れた文学として知っておいて損はありません。 今回はそんな数ある俳句の中でもという飯田蛇笏... 俳句仙人 この句は全てが平仮名で構成されているのがめずらしい一句です。漢字にすると「折り取りて はらりと重き 薄かな」となり、元の句にあるどこか軽やかな雰囲気が失われてしまいます。全て平仮名で構成して軽さを出しつつ、「おもき」と実際は重さを感じているのだと示唆しているのが面白い一句です。【NO.10】石田波郷
『 バスを待ち 大路の春を うたがはず 』
季語:春(春)
意味:バスを待っていると、この大きな道に来た春を疑うことは無いだろう。
【バスを待ち大路の春をうたがはず】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!2019.12.12 五・七・五の短い音数で構成される「俳句」。 小学校、中学校、そして高校の国語の教科書でも取り上げられ、なじみのある句も多くあることでしょう。 名句と呼ばれる優れた美しい句はたくさんありますが、今回はそんな名句の中からという石田波郷の句を紹介していきます。 バスを待ち大路の春を疑はず 波郷 p... 俳句仙人 この句は作者が大学に進学し、神保町でバスを待っている様子を詠んだ句です。バスを待っている間に、沢山の桜の花や暖かな空気、どこか浮かれた雰囲気の人など「これぞ春」という様子をよく見ていたのでしょう。「これこそが、自分が今いる場所の春なのだ」ど実感している様子が伺えます。
以上、上手い俳句の作り方でした!
今回は、うまい俳句を作るためにはどんなところに気を付ければ良いのかという点についてご紹介しました。
俳句はたくさん読んでたくさん作れば、どんどん上達していくのでとても面白いです。
リス先生 最後まで読んでくれてありがとう!君もぜひ俳句作りに挑戦してみてね!