. 学科一般~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験
学科一般~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験
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目次 非表示

  • 問1:中層大気の気温・等圧面高度
  • 問2:対流圏と成層圏の気温・風速
  • 問3:大気の熱力学~条件付き不安定~
  • 問4:大気の熱力学
  • 問5:降水過程
  • 問6:大気における放射
  • 問7:サービス問題(簡単計算)
  • 問8:単位覚えてる?
  • 問9:大規模な大気の運動
  • 問10:ダウンバースト
  • 問11:地球温暖化の現在の状況
  • 問12:気象の予報業務の許可を受けている事業
  • 問13:気象測器の検定
  • 問14:気象予報士
  • 問15:災害対策基本法
  • さいごに
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9:大規模な大気の運動

問題文

図は経度方向に平均した年降水量(P)と年蒸発量(E)並びに両者の差PーEの緯度分布である。この図のA~Dで示す緯度帯について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

(a)緯度帯Aの降水量の極大は、主に熱帯域で発生した台風などの熱帯低気圧の降水により形成される。

(b)緯度帯Bは大規模子午面循環であるハドレー循環の下降流域に対応しており、地上では亜熱帯高圧帯が見られる。

(c)緯度帯Cでは南北両半球からの貿易風が収束して積乱雲が発生している。

(d)緯度帯Dでは、水蒸気は主に極側に向かって輸送されている。

答え

③ (a)誤, (b)正, (c)正, (d)誤

(a)中緯度の降水

緯度帯Aは緯度30度〜60度なので、南は日本の九州から北はカムチャツカ辺りまで。

ということは身近な緯度帯なので、想像できますよね。

ここでは主に温帯低気圧に伴う降水があります。

というわけで(a)の「緯度帯Aの降水量の極大は、主に熱帯域で発生した台風などの熱帯低気圧の降水により形成される。」は誤り!

(b)亜熱帯高圧帯

緯度帯Bは亜熱帯高圧帯ですね。

雲が発生しにくくて、砂漠や乾燥した気候となります。

だから(b)の「緯度帯Bは大規模子午面循環であるハドレー循環の下降流域に対応しており、地上では亜熱帯高圧帯が見られる。」は正しい!

(c)熱帯収束帯

熱帯収束帯では大流活動が盛んで、対流雲による降水が多いです。

これは太陽エネルギーで温められるからだけではなく、貿易風の収束帯でもあるからですね。

だから(c)の「緯度帯Cでは南北両半球からの貿易風が収束して積乱雲が発生している。」は正しい!

(d)亜熱帯収束帯

この地域はハドレー循環のど真ん中。

下層では赤道方向への流れ,上層では極方向への流れになります。

水蒸気が多いのは下層の方ってこともあるし(d)の「緯度帯Dでは、水蒸気は主に極側に向かって輸送されている。」は誤りですね。

ちなみに全ての水蒸気が熱帯収束帯に運ばれるのではなく、一部は中緯度に運ばれ温帯低気圧に伴う降水となります。

ここに書いてあるよ

「一般気象学(第2版)」 p175

「イラスト図解 よくわかる気象学(第2版)」p315

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