. パリの混浴、水着を脱いでおっぱい解き放つ流儀
パリの混浴、水着を脱いでおっぱい解き放つ流儀
パリの混浴、水着を脱いでおっぱい解き放つ流儀

パリの混浴、水着を脱いでおっぱい解き放つ流儀

岡田育「気になるフツウの女たち」 パリの混浴、水着を脱いでおっぱい解き放つ流儀 2019/12/26 06:00 #岡田育 #コラム&エッセー 保存して後で読む スクラップ機能は読者会員限定です(記事を保存) スクラップ機能について 読者会員に登録 読者会員の方はログイン 閉じる メモ入力 -最大400文字まで キャンセル 完了

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「ハダカでぐだぐだ」に親近感

途中で水を飲んだり、私もデッキチェアを使ったりして、休み休み、二時間近く二人きりで過ごした。さすがにこれだけ長く一緒にいると、脱ぎかけの水着や丸出しのおっぱいもすっかり見慣れて、何とも感じなくなる。

イラスト・岡田育

西洋圏の公衆浴場では水着を脱ぐなんて絶対タブーなのだと思っていたが、ヌーディストビーチなんてものもあるくらいで、中には自由を好む人だっているだろう。最近はブラレットなどが流行して、身体を締め付けてまでボディメイクするブラジャーを前時代的とする動きもある。おっぱいを解き放つ。一見オバチャンぽい振る舞いのようでいて、考えようによっては今風なのかもしれない。

と、湯気がもうもうと上がるハマムの奥で、我々が開閉するのとは別のドアが動くのがわかった。その先は男性更衣室だ。誰か男の客が来る! どうするおねえさん、と振り返る。座面に寝そべったままの彼女、湯気に紛れてほとんど影しか見えないが、寝たまま水着のストラップを掴んで両腕を通し、パッと元通りに装着するのがわかった。その間わずか1.5秒。ぐでーっと寝そべったまま、腕だけが別人のように俊敏に動く。男性が来たらいつもこうしているんだな、とわかる慣れた手つきだ。

公の場ではルールを守る。でも、時と場合が許せばハダカでぐだぐだしたい。よくよく考えると彼女の入浴スタイルは、私にとって奇異なものではない。何語を話すどこの国の人かも知らないのに、やたらと親近感がわく。今度は日本まで温泉に浸かりにおいでよ、とミスト越しに心の中で呼びかけてみる。バスローブも、水着も、男からの視線もナシ。赤の他人の女同士、譲り合って全裸で一緒に湯に浸かる。最初は戸惑うかもしれない、お湯の熱さにもびっくりするだろうけど、あなたなら私の国の「フツウ」を、きっと気に入るはずだよ。

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岡田育 (おかだ・いく) 文筆家 出版社勤務を経てエッセイの執筆を始める。米ニューヨーク在住。著作に『ハジの多い人生』(新書館)、『嫁へ行くつもりじゃなかった』(大和書房)、『天国飯と地獄耳』(キノブックス)、『40歳までにコレをやめる』(サンマーク出版)ほか。 この著者の他の記事 関連ワードをすべて見る

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