okurejeの日記
大林宣彦監督が逝去されてからはや1年・・その1周忌の特別イベントとして、池袋の名画座「新文芸坐」にて名作『転校生』が上映されるとのことで、懐かしさに駆られ観に行ってきた。なお当日は、初公開だという大林監督の肉声インタビューと、奥様である大林恭子さんの特別ビデオメッセージ・インタビューの上映イベントもあったのだが、残念ながらイベントはスキップして作品だけ観てきた。
何十年かぶりに観たが、郷愁にかられるような尾道の街並みはやっぱり素敵だし、何といっても小林聡美の見事な演技はほんとうに素晴らしく、何度も笑ったし、終映時に観客から自然と拍手が巻き起こったのももっともだと感じた。いつ観ても色あせない作品。
ただ、本作をスクリーンで観るのはたぶん初めてなんだけど、久しぶりに鑑賞して思ったのは、小林聡美って、こんなに裸になってたっけ?ってこと。水泳合宿シーンでビキニをつけ忘れてバストトップをさらけ出すシーンは印象的でよく覚えてるけど、その他に自宅で着替えるシーンでも何度かバストトップを露出している。この映画の一番の魅力は、小林聡美が完全に男の子になり切って大胆に演技する点にあるので、こういった演出は欠かせないものではあるし、そもそもエロティックさなど微塵も感じさせないシーンではあるのだが、・・Wikipediaを参照すると、以下の記述があった。
「小林は面接で4本の指を立て「これだけなんですね」と半分泣き出しそうな顔で言った。小林が裸にならなくてはいけない場面が計4回あったのである。裸になる回数など大林は数えておらず、咄嗟には何を言ってるのか分からなかった。脚本では男の子としての役だが、演じる女子にとっては大きな問題だった。この内に秘めた恥じらいこそ、新人だった小林が大役を射止めた理由だった。」
撮影当時の小林聡美はおそらく17歳なので、現代では完全に児童ポルノ法に引っかかってしまう!
同じく、尾美としのりも悩みはおおかったらしい・・
「尾美はこの主役が嫌で、オーディションで別の役に当てられ、安心して髪を切りに行ったら、マネージャーにもう一回大林監督に会いに行ってくれと言われた。すると大林監督から「髪を切ってきてまでこの役に賭けた尾美くんに、ボクはこの映画に尾美くんを賭けてみたいと言われた」と話している。気づいたら、内股で歩かされたり、ビューラーでまつ毛をカールされたり、恥ずかしくて仕方なく、試写会に学校の友人が来てるのを見てトイレに隠れたという。」
なんとも昭和感覚な大林監督の発言だが、現代なら間違いなく「大林監督!アウトーー!」となってしまう。良くも悪くも昭和テイストで、今なら絶対パワハラ、セクハラに分類されるだろう。
・・そういえば昔はよくテレビで本作を放映していたが、この何十年の間ではお目にかかってないような。もう邦画なんてジブリ作品しか放送してない気がする。尾道三部作の記念すべき1作目であり、尾道が観光地として超有名になったのも本作のおかげなのに、なぜか大林作品でも本作だけはデジタルリマスター版も出てないしBlu-rayも販売されていないのも、小林聡美ヌード問題があるからでは・・
画像は約10年前の尾道観光での写真。尾道って本当に、昭和あたりで時が止まったかのような街で、映画での印象通りの静かで素敵な場所だった。コロナ禍が落ち着いたらまた行きたいな・・
ということで、現代の視点で観るとなかなかややっこしい作品ではあるんだけど、役者の演技も素晴らしくてノスタルジー溢れる本当にいい映画なんだよね。ていうかこの作品、ATG(日本アート・シアター・ギルド)だったんだな・・Blu-rayが出たら欲しい作品。
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