百人一首85番 「夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり」(俊恵法師)の意味と現代語訳
2024年6月22日 百人一首85番 「夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり」(俊恵法師)の意味と現代語訳百人一首の85番、俊恵法師の歌「夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり」の意味・現代語訳と解説です。
目次
- 句の意味・現代語訳
- 句の作者
- 句の語句語法
- 句の季節・部立
- 句の決まり字
- 句の語呂合わせ(覚え方)
- 句の出典
- 句の詠み上げ
- 句の英訳
句の意味・現代語訳
原文夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり 日本語訳愛しいあなたを思って物思いに沈む一晩中、夜がなかなか明けようとしないので、いつまでも(明け方の光が差し込まない)寝室の隙間さえも私につれなくしているように感じられます。句の作者
俊恵法師(1113〜没年不詳)俊恵法師(しゅんえほうし)は、平安後期の歌人で、東大寺の僧で「俊恵法師」とも呼ばれました。源俊頼の子として生まれた人物でした。平安後期の歌壇における中心的な人物の一人として知られます。選集「歌苑抄」「歌林抄」を編集しました。
句の語句語法
夜もすがら「すがら」は、最初から最後まで意味。副詞で「夜通し」、「一晩中」の意味。もの思ふ頃は「もの思ふ」は、恋歌によく出てくるが、「つれない人を想って思い悩む」の意味。「ころ」は、「この頃・夜ごと夜ごと」を意味し、状態が継続していることを示す。よって「毎晩つれない人のことを想って」を意味する。明けやらで下二段動詞「明く」の連用形「明け」に、ラ行四段の補助動詞で「すっかり~し終える」という意味の「やる」の未然形がつき、さらに打消しの接続助詞「で」が結びついている。よって「夜がなかなか明けきらないで」の意味。ねやのひまさへ「閨」は、寝室。「ひま」は、隙間。添加の副助詞「さへ」は「~でさえ」の意味。よって「つれない想い人だけでなく寝室の隙間さえもが」を意味する。つれなかりけりク活用の形容詞「つれなし」の連用形に、詠嘆の助動詞「けり」が接続している。「冷たい・そっけない」の意味。句の季節・部立
季節・部立 恋句の決まり字
決まり字「よも」 よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり句の語呂合わせ(覚え方)
語呂合わせ 句よもすがら ものおもふころは あけやらでねやのひまさへ つれなかりけり 覚え方用もねぇや特に用事がなくて暇を持て余す女の子句の出典
出典 千載集句の詠み上げ
句の英訳
百人一首の句の英訳です。英訳はClay MacCauley 版を使用しています。
英訳 Now,-- as through the night Longingly I pass the hours, And the day's dawn lags,-- E'en my bedroom's crannied doors Heartless are, indeed, to me.