. ハイドン『天地創造』の解説と名盤
ハイドン『天地創造』の解説と名盤
ハイドン『天地創造』の解説と名盤

ハイドン『天地創造』の解説と名盤

目次

  • 1 ハイドン『天地創造』の演奏
  • 2 58歳にして自由となったハイドン
  • 3 ハイドンがロンドンから持ち帰った台本
  • 4 ヴァン・スヴィーテン男爵(訳詞者)について
  • 5 ハイドン『天地創造』の名盤
  • 6 その他の曲目一覧(目次)
項目データ作曲年1796年-1798年非公開初演1798年4月29日 シュヴァルツェンベルク侯爵邸(ウィーン)公開初演1799年3月19日 ブルク劇場(ウィーン)出版年1800年演奏時間約105分

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn/1732年-1809年)の『天地創造(Die Schöpfung)』は、1798年に作曲が完成したオラトリオです。 ハイドンの晩年の傑作で、『四季』と並んで彼を代表するオラトリオです。

初演は200名ほどの大編成で演奏され、大成功をおさめたそうです。 現在でもウィーンでは新年を祝うコンサートで取り上げられています。

ここではハイドン『天地創造』の解説と名盤を紹介したいと思います。

ハイドン『天地創造』の演奏

オラトリオ『天地創造』の簡単な内容

第1部--/天地創造の第1日目の経過(第1番~第2番)/神が天と地をつくる。そして光をつくり、昼と夜ができる。/天地創造の第2日目の経過(第3番~第4番)/神が空をつくる。/天地創造の第3日目の経過(第5番~第10番)/神が大地をつくる。そして、海ができ、地に植物が生える。/天地創造の第4日目の経過(第11番~第13番)/神が太陽と月、星をつくる。第2部--[36:01]天地創造の第5日目の経過(第14番~第19番)/神が空と海の生き物(鳥と魚)をつくる。/天地創造の第6日目の経過(第20番~第28番)/神が陸の生き物(獣や家畜)をつくり、神に似せた人神に似た人間の男女をつくる。第3部--[1:12:28]アダムとイヴが愛を歌い、神を賛美する 第1部、第2部は『旧約聖書』の「創世記」、第3部はミルトンの「失楽園」を基に書かれています。 第1部と第2部は、三天使[ガブリエル(ソプラノ)、ウリエル(テノール)、ラファエル(バス)]が神による6日間の天地創造を語ります。第3部は、アダム(バス)とエヴァ(ソプラノ)がソロを担当します。

58歳にして自由となったハイドン

1790年にエステルハージ家のニコラウス侯爵が亡くなると、ハイドンの環境が一変します。 後継者の侯爵が音楽に興味を示さず、ハイドンは29年間勤めた侯爵家の楽長職を辞めることになったのです。

ハイドンは年金暮らしとなりますが、自由を手にします。 自由になったハイドンは、1791年から1792年と1794年から1795年の二度にわたってイギリスを訪れます。 職を辞した時、すでにハイドンは58歳でした。

ヘンデルの影響を受けて作曲された

イギリスを訪問したハイドンは、ヘンデルのオラトリオが人気があることに驚きます。

当時は作品が何十年も続けて上演されることは極めて稀なことでした。 亡くなって30年以上経ったヘンデルの作品が上演されていることは、ハイドンにはとても衝撃的だったのでしょう。 もちろん、ハイドンはヘンデルのオラトリオの音楽自体にも刺激を受けました。

 ハイドンがヘンデル(1685年-1759年)のオラトリオ『エジプトのイスラエル人』を聴いて感銘を受けたことが記録に残っています。

イギリスからウィーンに戻ったハイドンは、合唱やオーケストラのための宗教的な作品を作曲し始めます。 『天地創造』はそうしてできた作品の一つです。

ハイドンがロンドンから持ち帰った台本

オラトリオの一般的な特徴としては、聖書を題材としているものが多くあることです。 『天地創造』も例外ではありません。

『天地創造』の台本は、ハイドンがイギリス訪問の際にロンドンから持ち帰った『旧約聖書』の「創世記」とミルトン(イギリスの詩人)の「失楽園」を元に書かれた英語の台本が使われました。 その台本をヴァン・スヴィーテン男爵がドイツ語に訳したものが歌詞となっています。

 オリジナルの英語の台本の作者は、現在のところわかっておりません。

台本は、神の天地創造とアダムとイヴの物語が描かれています。

ヴァン・スヴィーテン男爵(訳詞者)について

『天地創造』のドイツ語訳をてがけたヴァン・スヴィーテン男爵は、多彩な人物でした。 外交官として活躍した他、ウィーンの宮廷図書館長のポストにも就き、アマチュア音楽家としても活動しました。 また後援者として、音楽家を支えました。

ヴァン・スヴィーテン男爵は、『天地創造』のすぐ後に作られたオラトリオ『四季』でも台本の制作をおこないました。 その他にも『私たちの救い主の十字架上での最期の七つの言葉』のオラトリオ版でも、ヴァン・スヴィーテン男爵は歌詞の編集にかかわりました。

「英語に合わせて」ドイツ語に訳された

ドイツ語訳の歌詞は、「ドイツ語の旧約聖書」には対応しておらず、英語の台本に沿って訳されました。 英語の語順やアクセントなどにできる限り近くなるように訳されたそうです。

ヴァン・スヴィーテン男爵は英語をネイティヴのように操ることができたわけではなく、訳には苦労したと言われています。

ハイドン『天地創造』の名盤

ハイドン:オラトリオ「天地創造」

1986年のライヴ録音で、バーンスタインにとって2度目の録音です。 壮大で劇的な音楽が堪能できます。 往年の名歌手たちのソロも必聴です。

ガブリエル:ジュディス・ブレゲン(ソプラノ) ウリエル:トマス・モーザー(テノール) ラファエル:クルト・モル(バス) エヴァ:ルチア・ポップ(ソプラノ) アダム:カート・オルマン(バリトン) バイエルン放送交響楽団・合唱団 ヘトヴィヒ・ビルグラム(チェンバロ)

指揮:レナード・バーンスタイン 録音:1986年6月 ミュンヘン

その他の曲目一覧(目次)

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