夢でささやくピアノ
2014年のアメリカ映画「アメリカン・スナイパー」(American Sniper)- 「アメリカン・スナイパー」はイーストウッド監督作品
- 愛国者でもあり戦争犯罪人でもある?
- クリス・カイルの意外な最期
- 映画「アメリカン・スナイパー」予告編
アメリカ海軍特殊部隊Navy SEALsの狙撃手、クリス・カイルの半生を描いた映画「アメリカン・スナイパー」は巨匠クリント・イーストウッドの監督作品。私は今回NHK BSでやっているのを録画したのだが、いろいろなところで配信されているらしい。
だから夫ちゃんはすでにこの映画を、自分の部屋の大画面パソコンでみたことがあるのかな?と思った。
なんといっても彼はクリント・イーストウッドにはずれなし、とつねづね言っているし。
しかし意外なことに彼はこれを見たことがなかったそうだ。
理由はこの映画が公開されたころ、アメリカ政府のプロパガンダ映画だ、と彼は思っていたから。
しかし時間がたつにつれてそうではないかも?と思うようになったとか。
結局、私といっしょに録画をみたのだが、エンドロールで彼が言ったのは、
「さすが、クリント・イーストウッド!」
この感想をもうちょっとうまい文章にすると、村上春樹のこの映画に対する下記の感想になると思う。
「とてもよくできた緊密な映画で感心しました。イラク戦争が舞台の話だけど、好戦的なのか反戦的なのか、どちらともまったく判断できない映画で、そういうところに監督としてのイーストウッドの、底の知れない不気味さを感じました。政治的な観点から、日本での評価はたぶんわかれると思いますが」(引用:ウィキペディア「アメリカン・スナイパー」
愛国者でもあり戦争犯罪人でもある?実在の主人公、クリス・カイルは幼いころから厳しい父親に躾られ、「弱いものを守る牧羊犬になれ」と教え込まれた。
1998年、アメリカ大使館爆破事件をテレビで見、愛国心に燃えるカイルは海軍に志願し、特殊部隊ネイビー・シールズに配属される。
その後、アメリカ同時多発テロ事件が起き、恋人タヤと結婚式を挙げている丁度その時に、イラク派遣の命令を受けるのだ。
イラクに派遣されること計4回。
現地では狙撃の才能を開花させ、160人ものイラク人を狙撃し、まさにアメリカの英雄、ヒーロー。
しかしのちに守れなかった仲間の死から精神を蝕むようになり、退役してからは、PTSDの治療を受けるようになる。
精神科医の問いに対しても、「自分のやったことは野蛮人から国を守ること、後悔はない」と断言はするが、家庭にあっても心はそこにない。
犬を殴ったり、自分の赤ん坊の面倒をみない看護師にキレたりする。
結局のところ、国を守るために160人のイラク人を殺した彼は、アメリカの英雄であると同時に戦争犯罪人、そして戦争によって健全な精神を損なうに至った気の毒な犠牲者?
イーストウッドはどちらの面を推したかったのだろう?
たぶんどっちも?
クリス・カイルの意外な最期ネタバレとなるが最後の場面が特に印象的だった。
クリス・カイルはある退役軍人と一緒に射撃訓練に出かける。
彼を見送る妻の顔がクローズアップされ、その不安げな表情に観客は「なにかありそう」と感じる。
そして次のショットで、「クリス・カイルは射殺された」と字幕のみがでるのだ。
その実際の場面はない。
彼を射殺した退役軍人の動機が何なのかはよくわからないが(精神病?)、私はこれがもとで久しぶりに「因果応報」という四文字熟語を思い出してしまったよ。
何といっても160人も殺めてしまったのだから。
映画「アメリカン・スナイパー」予告編www.youtube.com
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