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それでは、佳作5首のご紹介です!

どこまでがあなたのまつ毛なのだろう恋はどこから愛なのだろう(白鳥さん)

つけまつげかエクステ、もしくは長く伸ばすマスカラをつけているのでしょうか。ものすごく目を見つめていますね。愛かどうかは謎ですが、たしかに恋ですね。どこまで・どこからという対比も美しい一首です。

世間からはみ出さぬよう生きているアイラインだけ1mm長く(ゆめみさえさん)

規範のなかで生きつつ、ひそやかな反抗がアイラインに表れているのかもしれません。同時に「1mm」という数値表記こそが、この作中の人物の生真面目さでもある気がします。

母の日にあげたシャネルの化粧水シーサー横に飾られている(りきながさん)

まず「シーサーが飾られている家」というのが「実家」らしいリアリティを感じさせます。沖縄旅行でしょうか。母の日にもらったシャネルの化粧水は、シーサーと同じぐらい、ずっと眺めていたい思い出なのかも。

目のクマが消えて血色良くなった祖父は生きてる頃より綺麗(繭中舞百合さん)

死化粧について詠んだ作品もいくつかありました。そのなかでもこの一首は、上句を読んだ時点では死化粧だとまったく気づかない点があざやかです。読者は最後まで読んではじめて死を理解し、穏やかな祖父の死に対面できます。

何一つ自分の物がない母が肌身離さぬ鏡台の鍵(えぺさん)

持ち物という持ち物もなく、家のなかに自分だけの居場所もない母親は、昔は多かったのかもしれません。今でもそういう人はいるかもしれません。その人の秘密ぐらいは、最後までその人だけのものであってほしいなと願ってしまいます。

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